いろいろな民族、宗教に分断されて、バラバラ。
国民国家が形成できず、農業時代そのままの帝国・王国システム。
ごく少数の羊飼い集団が、ヒツジたちを統治する――。
そんな国々がいま、情報化社会に向けて舵を切っています。
2つの課題があります。
ひとつ、農業時代そのままの帝国システムを、産業時代に相応しい国民国家システムに切り替える。
つまり、ヒツジと羊飼いに分断された社会を民主化し、国民国家を建設する。
そのことを通して、産業社会を実現する。
ふたつ、時代の情報化に適応する。
短冊(民族、地域、宗教)が分断を越えてつながり、さらには、国境を越えて、世界各国の人々とつながる<横棒社会>に参入する。
国民国家という地域社会を形成しながら、同時に、「脱・集団」の情報化時代に適応する。
相反する課題。
サーカスの綱渡りのような、狭い道です。